もうイギリスに戻ってきてるけど、あと少~しアテネ滞在記にお付き合いくださいね!今日は、役所広司主演の映画「パーフェクト・デイズ」を観に行ったこと。
私たちが行ったのは「アシネオン Athinaion」という、1960年から続く昭和レトロな雰囲気ただよう映画館。
なにしろ映画館の前に掲げてある、上映中作品の看板が凄いんです!この日は「パーフェクト・デイズ」と「哀れなるものたち」を上映してたんだけど、、、
両方とも色がちょっと淡い色合いで、イマドキ主流の写真やCGとは違うでしょう?
それもその筈、どちらも手描きの看板なんですよ!
Σ(・ω・ノ)ノ!
この映画館は古いのを逆手にとって、郷愁を誘うニュー・シネマ・パラダイス的な個性を活かしてるんです。その1つがギリシャ国内で唯一続く、手描きの看板。
現在はヴィルギニア・アクシオティというアーティストさんが担当。
彼女が引き継ぐ前の40年間はヴァシリス・ディミトリオウさんが描き続けていたけれど、彼の引退にともなってバトンタッチ。だいたい1つの作品を3~5日かけて仕上げるんだそうです。
彼女のインタビュー記事もあるので、貼っときますね~♪
自宅リビングルームをアトリエにしている彼女、「ホラー映画の『IT』を描いていた時は、暗闇で光る黄色い眼が怖くてソファでうたた寝なんか出来なかったわ」だって。笑
という老舗シネマは、中もどことなく懐かしい雰囲気がいっぱい。
正面入口すぐそばに、高さ2メートル以上ありそうな巨大映写機がドドンっ!昔はこれで映画フィルムを映写してたんですねえ・・・メーカー名はフィリップスでした。
なんか嬉しくて、つい映写機とポーズ。笑
そして上映時間が近付いてきたので、「パーフェクトデイズ」をやる地下1階へ。(「哀れなるものたち」は1階で)
階段の踊り場に掲げられてた、映画スターたちを「最後の晩餐」風に描いた絵も、やっぱり手描き。
大体のスターは名前が分かったけど、真ん中の女優は誰よ??としばらく考えたところ、多分シャロン・ストーンでしょう。てことは時期的に、先代画家ヴァシリスさんの作品かしら。
(*^^)v
そして待ちに待った、映画スタート!これオリジナル音声の日本語上映でギリシャ語字幕だけど、客席の7割くらいはお客さんが入ってました。
巨匠ヴィム・ヴェンダースの作品は、私も「ベルリン天使の詩」や「パリ、テキサス」など大好き。人生の機微を切ないくらい描いてくれる作風は、この作品でも円熟の技でした!
もちろんカンヌ映画祭男優賞に輝いた、役所広司さんも素晴らしかったし・・・スナックのママ役石川さゆりが日本語で歌う「朝日のあたる家」にジーン、三浦友和の枯れた姿にジーン、前衛舞踏の田中泯によるホームレス男性におお~。
主人公・平山の人生観や悔恨など誰にでも心当たりがあって共感できるテーマだし、しみじみ沁みる作品でした。
舞台となったモダンアートみたいなトイレは、ファーストリテイリング取締役・柳井康治氏が2020年から始めたトイレプロジェクト。彼が電通の高崎卓馬氏に相談し、ヴェンダース監督による本作誕生に結び付いたそうです。
渋谷区に17ヵ所あるというこれらのトイレも、次回の帰省時に行ってみたい!
(((o(*゚▽゚*)o)))
夜8時からの上映だったから、終わったら10時すぎ。帰りは地下鉄じゃなくタクシーで帰りました。
途中で通りかかったパナシナイコ競技場↑は、第1回近代オリンピック会場として1869年に建てられたもの。その後2004年の第28回大会にも使われ、今もコンサートや各種イベントに使われてます。
そういえば今年はパリ五輪。7月26日から始まるってことは、あと4ヵ月ちょっと?最近とみに月日が経つのが早く感じられて、慄いてしまうわぁ~。
ともあれ異国のレトロな映画館で、しみじみ鑑賞したこの映画。
ラストシーンで平山がなんとも複雑な泣き笑いをしながら人生を噛みしめてたように、愛しい日々を謳歌しよう!と思わずにいられません~~♡
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